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「こんなのリアルじゃない」という意見は、ごく一部の特殊な人を取り上げて、あたかもこれが30代の現実であると語るのはいかがなものか、といったニュアンスがある。 おそらくそれは「まだ」力を持った意見なのだろう。多くの人が普通に企業に勤めて、正規雇用者として生活している。そういう人たちの周りには、同じような人が集まるだろうから、その人の視点で見れば「現実」はそういう形をしている。 しかし、そうではない形の「現実」もまた存在している。その人の視点には映らない「現実」もあるのだ。 この両極端の感想が出てくる時点で、大雑把にまとめる「若者論」が機能しないことは明らかだろう。置かれている環境によって感じている「現実」は異なる。言い換えれば、同じ世代でもリアルの位相がずれた人々が存在しているわけだ。もう一段階言い換えれば、同じ30代でも異なった「リアル」を見ていることになる。 当然、どのような社会に対して感じ方をしているのか、どんな展望を持っているのか、どういう生き方が理想的なのかもことなってくる。画一的に若者が幸福だとか、あるいは不幸だとか断じるのは、ティータイムの暇つぶし程度の意味しかない。

R-style » 二つの30′sリアル
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